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▼ 行政法全体の流れ
いよいよ、行政法の学習は、行政行為について話を進めていきたいと思いますが、その前に行政法全体の流れをあらかじめ頭に入れておきましょう。行政法を勉強している人が決まって言うのが、「全体の体系がつかめない」「頭の中で、全体を整理できない」などです。行政法は実生活ではなかなか馴染みのない分野の学問ですからでしょう。まず、全体像をつかむのが最優先となります。
行政法全体の流れを考えた場合、その中心に位置するのが行政行為です。野球チームでいうなら4番バッターです。行政行為の定義は「行政庁(国や地方自治体の意思を決定し外部に表示する機関、国における内閣総理大臣・国務大臣、都道府県における知事など)、が法律に基づき、優越的な意思表示の発動又は公権力の行使として、人民に対し、具体的事実に法的規制をする行為」と言う複雑な定義になります。平たく言うと、「優越的な意思表示の発動又は公権力の行使」と言う表現からして分かるとおり、行政が国民に力ずくで何かをしようとするような行為ということになります。
行政法全体像をつかむには、今やっていることが、行政法の中心的存在の行政行為より前の段階の話なのか、後の段階の話なのかをきっちり意識することが大事です。ある市が駅前の土地を再開発するために駅前の土地を収用したと言う事例で考えてみましょう。
この場合話の中心となる行政行為は、実際に駅前の土地を収用した収用処分がこれにあたる。
1.行政行為(収用処分)より前の手続き
行政計画が問題になることがあります。行政行為は国民に重大な影響を及ぼすおそれがありますので、場合によっては、事前に行政庁がきっちり計画を立てる場合があります。今回の事例だと、都市再開発事業計画といったものになりますかね。
2.行政行為自体の手続き
行政行為は、前述の如く国民に重大な影響を及ぼす恐れがありますので、行政手続法で定められたプログラムにしたがって進められます。
3.行政行為の代替手段
行政行為は、国民に重大な影響を及ぼす恐れがありますので、できればこれを行わないにこしたことはありません。そこで、代替手段で行政目的が達成できるような場合には、中心的存在である行政行為自体が行われないことがあります。
(1)行政契約
代替手段として1つ目に、行政契約があります。行政契約とは、国や地方自治体と私人の間の契約です。行政契約も契約ですので、行政契約が成立するためには国や地方自治体と私人の間の合意必要です。駅前の土地の地権者が土地を明け渡すことに合意しているような場合には、行政契約によって駅前の土地の取得と言う目的を達成する場合もあるでしょう。
(2)行政指導
代替手段の二つ目が行政指導です。行政機関が行政目的を実現するためにするため特定のものに対してする指導、勧告、助言などのことを行政指導といいます。いきなり行政行為という力技を使うより、まずは相手方と話し合って説得することが大事でしょう。行政指導に相手が応じてくれたら、もはや行政行為という方法を用いなくてもよいでしょう。
4.行政行為(収用処分)よりもあとの手続き
(1)行政庁が不満あり(行政行為に私人が従わない)
行政上の強制執行を行い、無理やり行政目的を実現します。行政上の強制執行には、行政代執行など4つの方法があります。
(2)行政行為の相手方である私人に不満あり(私人の救済)
ア.金銭での償いを求める場合
行政の行為が違法な場合に求めることができる国家賠償と行政の行為が適法な場合に求めることができる損失補償がある。本例の場合、土地の収用は、土地収用法という法律に則ってなされる通常適法な行為でしょうから、損失補償が問題となる。
イ.行政行為自体の効力を争う場合(行政行為の取消などを求める)
私人が行政庁に対して行政行為自体の効力を争う不服申立と裁判所に対して裁判を起こす行政訴訟がある。不服申し立ては大雑把に言って、審査請求と異議申し立ての2つがある。行政訴訟は取消訴訟や違法等確認訴訟など多く種類があるが、学習の中心は取消訴訟である。
以上が行政法全体の流れとなります。行政法は迷子になる科目ですので、全体の流れの中での位置づけを常に意識しましょう。
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行政法全体の流れを考えた場合、その中心に位置するのが行政行為です。野球チームでいうなら4番バッターです。行政行為の定義は「行政庁(国や地方自治体の意思を決定し外部に表示する機関、国における内閣総理大臣・国務大臣、都道府県における知事など)、が法律に基づき、優越的な意思表示の発動又は公権力の行使として、人民に対し、具体的事実に法的規制をする行為」と言う複雑な定義になります。平たく言うと、「優越的な意思表示の発動又は公権力の行使」と言う表現からして分かるとおり、行政が国民に力ずくで何かをしようとするような行為ということになります。
行政法全体像をつかむには、今やっていることが、行政法の中心的存在の行政行為より前の段階の話なのか、後の段階の話なのかをきっちり意識することが大事です。ある市が駅前の土地を再開発するために駅前の土地を収用したと言う事例で考えてみましょう。
この場合話の中心となる行政行為は、実際に駅前の土地を収用した収用処分がこれにあたる。
1.行政行為(収用処分)より前の手続き
行政計画が問題になることがあります。行政行為は国民に重大な影響を及ぼすおそれがありますので、場合によっては、事前に行政庁がきっちり計画を立てる場合があります。今回の事例だと、都市再開発事業計画といったものになりますかね。
2.行政行為自体の手続き
行政行為は、前述の如く国民に重大な影響を及ぼす恐れがありますので、行政手続法で定められたプログラムにしたがって進められます。
3.行政行為の代替手段
行政行為は、国民に重大な影響を及ぼす恐れがありますので、できればこれを行わないにこしたことはありません。そこで、代替手段で行政目的が達成できるような場合には、中心的存在である行政行為自体が行われないことがあります。
(1)行政契約
代替手段として1つ目に、行政契約があります。行政契約とは、国や地方自治体と私人の間の契約です。行政契約も契約ですので、行政契約が成立するためには国や地方自治体と私人の間の合意必要です。駅前の土地の地権者が土地を明け渡すことに合意しているような場合には、行政契約によって駅前の土地の取得と言う目的を達成する場合もあるでしょう。
(2)行政指導
代替手段の二つ目が行政指導です。行政機関が行政目的を実現するためにするため特定のものに対してする指導、勧告、助言などのことを行政指導といいます。いきなり行政行為という力技を使うより、まずは相手方と話し合って説得することが大事でしょう。行政指導に相手が応じてくれたら、もはや行政行為という方法を用いなくてもよいでしょう。
4.行政行為(収用処分)よりもあとの手続き
(1)行政庁が不満あり(行政行為に私人が従わない)
行政上の強制執行を行い、無理やり行政目的を実現します。行政上の強制執行には、行政代執行など4つの方法があります。
(2)行政行為の相手方である私人に不満あり(私人の救済)
ア.金銭での償いを求める場合
行政の行為が違法な場合に求めることができる国家賠償と行政の行為が適法な場合に求めることができる損失補償がある。本例の場合、土地の収用は、土地収用法という法律に則ってなされる通常適法な行為でしょうから、損失補償が問題となる。
イ.行政行為自体の効力を争う場合(行政行為の取消などを求める)
私人が行政庁に対して行政行為自体の効力を争う不服申立と裁判所に対して裁判を起こす行政訴訟がある。不服申し立ては大雑把に言って、審査請求と異議申し立ての2つがある。行政訴訟は取消訴訟や違法等確認訴訟など多く種類があるが、学習の中心は取消訴訟である。
以上が行政法全体の流れとなります。行政法は迷子になる科目ですので、全体の流れの中での位置づけを常に意識しましょう。
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