行政書士受験者や公務員試験受験者向けの法律学習ブログです。法律の素人から法律家へ・・・
■フリースペースの説明
 ※このフリースペースは、カテゴリページのみ表示されます。

■フリースペース利用例

▼ リンクスタッフ各社への新規登録で、全員に3000円キャッシュバック中!▼ 検索エンジン登録代行/上位表示でアクセスアップ!
検索エンジン登録代行・検索エンジン上位表示でアクセスアップ! 1980円〜!


前回までで意思表示の大まかな話をしましたのでいよいよ問題演習をやってみましょう。

問 意思表示に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (行政書士H8出題)

1. AがBに「自動車を譲る」と真意ではなく言ったとき、Bはその言葉が真意ではないと知っていても、AからBに自動車を譲り渡す義務が生じる。

2. Aは、譲渡の意思がないのに、債権者の差押さえを免れるため、Bと通じてA所有の土地をBの名義にした。Cは、その事実を知らずにその土地を購入したが、その土地はCの物とならない。

3. Aは、土地売買の際に重大な過失から錯誤を生じ、Bの所有する土地を買う意思表示をしてしまった。このとき、相手方Bが悪意であれば、Aは当然に当該土地契約の無効を主張できる。

4. Aは、第三者Cの詐欺によりBの所有する土地を買ってしまったが、売主Bに対して、この意思表示を常に取り消すことができるとは限らない。

5. Aは、Bの強迫により、Bに土地を安価で売り、第三者Cはそのことを知らずにBからその土地を買い受けた。この場合、Aは、Bとの契約を取り消し、Cに対しその土地に対する自らの所有権を主張することはできない。





正解4

1.× Aはいわゆる嘘つきであり、心裡留保に基づく意思表示である。心裡留保に基づく意思表示は原則有効、相手方悪意又は有過失なら無効(93条)。本問での相手方Bは真意でないと知っており悪意なので無効となる。よって、AからBに自動車を譲り渡す義務は生じない。

2.× AとBが示し合わせて虚偽の意思表示を行っており、通謀虚偽表示に基づく意思表示である。通謀虚偽表示の基づく意思表示は、原則無効であるが、善意の第三者には無効を主張できない(94条)。本問のCはAB間の権利移転が虚偽であることを知らずぜんいであるから、善意の第三者といえ、AはCに対して、AB間の権利移転が無効であると主張できず、土地はCのものとなる。

3.× 錯誤に基づき意思表示は、無効となるが、表意者に重過失ある場合には、無効を主張できなくなる(95条)。なお、95条は条文上、相手方の主観善(善意・悪意・過失の有無)によって結論を分けていない。よって、Aは重過失から錯誤に基づき意思表示を行っており、無効の主張はできない。

4.○ 詐欺に基づく意思表示は、原則として取消すことができるが(96条1項)、第三者が詐欺を行った場合、相手方が善意ならば取消を主張できない(96条2項)。よって本問でも、相手方Bが善意ならばAは取消を主張できなくなるので、常に取消すことができるとはいえない。

5.× 強迫に基づく意思表示は詐欺に基づく意思表示の場合と違い、相手方や第三者の主観(善意・悪意・過失の有無)にかかわらず取消すことができる。よって、本問でも第三者Cが善意であっても取消を主張できる。

ブログランキングに参加しています。よろしければ、下のクリックをお願いします。
また、ブログ検索にお使いください。






にほんブログ村 資格ブログ 法律系資格へ




人気ブログランキングへ
ブログランキング

 前回の詐欺に基づく法律行為の残りです。
 
 前回は法律行為の相手方が詐欺を行なった場合を取り上げましたが、今回は法律行為の相手方以外の者が詐欺を行なった場合について考えていこうと思います。具体例をあげるとAは友人Bにロレックスの時計を見せたところ、Bは「それは偽物だよ。そんなの持っていると恥をかくよ。早く時計屋にでも売り飛ばすといいよ」と言ってAを騙し、それによってAは時計屋に安価でロレックスの時計を売ってしまった、といってような場合が挙げられる。

 このような場合、詐欺に基づく意思表示を行ったAは相手方Bに対して「騙されてたんだから法律行為(時計の売買)は取消すから、時計を返してくれ」と主張するであろうし、Bは「私自身があなたを騙したわけじゃないんだから取り消しはできないよ」と主張するでしょう。では、この争いをどう解決したらいいでしょうか。

 この点、96条2項は、Aは、Bが悪意(Aが騙されていることを知っていた)の場合に限って取り消しを主張できるとしています。一方Bが善意(Aが騙されていたことを知らなかった)の場合には、Aはもはや法律行為を取消すことができないとする。このようにBの主観面に応じて、うまくバランスのよい結論を導こうとしているわけです。
 
 以上より、第三者による詐欺は法律行為の相手方が悪意のときのみ取消すことができる(96条2項)

5.強迫(96条)

 強迫に基づく意思表示も詐欺と同様に、効果意思と表示行為が一致している場合です。本当に一致してるのか疑問に思う人もいるでしょう。たとえばAがBに脅されて渋々時計の売却に応じた場合を考えて見ます。Aはいやいやながらでも、Bに酷い目に合わされるよりはましとして、売却しようとする効果意思は確認でき、いやいやながらでも売るという表示行為をBに対して行っているからです。

 このように強迫に基づく意思表示は、効果意思と表示行為に一致は見られます。一致しているから問題なく法律行為は有効としてしまうのは、強迫された者にとってはあまりに酷です。そこで強迫に基づく意思表示をした者の保護のため、法律行為をなかったことにするなんらかの手立てが必要なのですが、民法は無効ではなく取消すことができるとしています(96条)。

 効果意思と表示行為が一致している以上、法律行為の強制終了である無効を用いるほどの問題ではなく、法律行為をなかったものにするか表意者(A)に選択権を与える取消で十分だからである。

 ここまでの議論は詐欺の場合と同じです。だから民法は詐欺と強迫を同じ条文に組み込んでいるのです(96条)。

 詐欺や強迫に基づく意思表示のように効果意思と表示行為に一致が見られるものの、法律行為の形成過程に問題がある場合瑕疵(かし)ある意思表示といいます。瑕疵(かし)とは欠陥と思っていただけたら結構です。瑕疵ある意思表示の対立概念が心裡留保や錯誤の場合のように効果意思と表示意思に不一致がある場合意思の欠缺(けんけつ)の場合でした。

 ところで、詐欺と強迫の両者に違いもあります。強迫の方が表意者は恐怖感と闘っていたので表意者を保護する必要が高いからです。

 したがって、法律行為の相手方による強迫に基づく意思表示は、第三者が善意(強迫の事実を知らない)であっても取消をなすことができるし、また第三者による強迫に基づいて意思表示を行った場合、相手方が善意であっても法律行為を取消すことができる

 今日はこんなところで・・・

民法テキスト・参考書

ブログランキングに参加しています。よろしければ、下のクリックをお願いします。
ブログ検索にお使いください。




にほんブログ村 資格ブログ 法律系資格へ




人気ブログランキングへ
ブログランキング







4.詐欺(96条)
 今回は、詐欺に基づく意思表示の話をします。まあ、詐欺と言う言葉は、日常用語にもなっていますし、イメージはつけやすいでしょう。具体例をあげるなら、Aが、「お前の持っている時計は偽物のROLEXの時計だ」と時計屋Bに言われて、偽物ならと安く時計屋に売ったところ、実は本物であったような場合です。
 
 ところで、前回までは法律行為の形成過程にエラーのある場合のうち、心裡留保、通謀虚偽表示、錯誤という効果意思と表示行為が内容的に一致しない場合(意思の欠缺)の場合についてお話をしました。
 
 詐欺に基づく意思表示はこれとは異なり、実際に騙されてはいるものの、具体例を見て分かるとおり、実際に時計を売る気になっていますので効果意思はあるといえます。つまり、効果意思と表示行為は内容的に一致しているのです。しかし、やはり常識的に考えて騙された人Aを守ってやるためのなんらかの手立てを取ってやる(この場合、売買がなかったことにしてやる)必要が出てくるのです。
 
 民法は詐欺に基づく意思表示は原則として取消すことが出来るとしています(96条1項)。取消という言葉は初めて出てきました。意思の欠缺つまり、心裡留保、通謀虚偽表示、錯誤に基づく意思表示は一定の場合無効だと言いましたが、取消と無効はどう違うのでしょうか。
 
 無効は誰がなんと言おうと、法律が一律かつ強制的に法律行為の存在を削除してしまいますが、取消は意思表示をした者に法律行為の存在を消去するかしないかの選択権を与えてくれます。あくまで意思表示をしたものが法律行為の削除を希望しない場合には、そのまま存続させることが出来るというのが取消の無効の場合とは異なる特徴です。
 
 まあ、他にも取消と無効については違いを論じたいところなんですけど、話が逸れるといけないのでこの辺で話を戻します。
 
 詐欺も意思の欠缺の場合と同様法律行為の形成過程に不完全さがある場合ですが、効果意思と表示行為が一致しているだけまだましなんです。だから、強制削除するほどないので、削除するかどうかは表意者に任せようということです。
 
 以上より詐欺に基づく意思表示は原則として取り消すことが出来ますが、例外的に取り消せなくなる場合はないのでしょうか。
 
 時計屋BがROLEXの時計を手に入れた後、C(第三者)に転売していた場合などどうでしょうか。この場合、Aは「AB間の売買を取消して、時計を取り戻したい」と思うでしょうし、C(第三者)としては「せっかくBから買った時計をAに返したくない」と思うでしょう。どっちの主張を認めるべきですか?

 この場合の処理について、96条3項は、「詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。」 としてます。この具体例で言えばCがAB間の詐欺の事実を知らない場合、Aは取り消しを主張できないことになります。


 以上をまとめますと、詐欺に基づく意思表示は取消することができるが、善意の第三者には取消を主張できないということになる。
 
 今回は、詐欺を行なったものが法律行為(例の中では売買)の相手方でしたが、詐欺を行なったのが相手方以外の者だった場合どうなるのか、これは次回やりましょう。

民法テキスト・参考書



ブログランキングに参加しています。よろしければ、下のクリックをお願いします。また、ブログ検索にもお使いください。




にほんブログ村 資格ブログ 法律系資格へ




人気ブログランキングへ
ブログランキング



3.錯誤(95条)
 今回は意思表示の過程にエラーがある場合の第三弾、錯誤(さくご)です。前述の如く法律行為は動機⇒効果意思⇒表示意思⇒表示行為という過程を経てなされるのですが、錯誤の場合は、効果意思がないにもかかわらず、そのことを認識せずして表示行為を行った場合です。効果意思がないにもかかわらず、表示行為を行う点は心裡留保と同じなのですが、心裡留保とは、効果意思と表示が不一致であることを、本人が自覚していない点が異なります
 具体例をあげますと、Aさんが果物屋でりんごを見てそれを気に入り、値札が60となっていると思い、「このりんごを買います」と果物屋に告げたところ、よく見たら60になっていたような場合です。簡単に言うと、錯誤とは勘違いのことです。
 果物屋としては「買うといった以上約束どおり買え!(売買は有効)」と主張するであろうし、Aさんとしては「勘違いしてたんだから、発言はなかったことにしてくれ(売買は無効)」と言うでしょう。ではどうこの問題を解決させるべきでしょうか?
 結論から言うと、錯誤に基づく法律行為は、一定の場合無効になります。
 ただし、表意者(A)がなんでも「勘違いしてたんだからなしにしてくれ」と言って言ったことから責任逃れをすることは、相手方(果物屋)にとってはたまったものではありません。そのため、ある程度錯誤無効を認める場合を限定しなければなりません。
 民法は法律行為の要素に錯誤がある場合に限って無効を主張できるとしています。つまり、勘違いが些細な部分にすぎない場合(例:りんご傷一つないと思って買ったら、小さな傷がひとつだけあった)には錯誤無効を主張できないが、ある程度重要な部分に勘違いが存在している場合には錯誤無効を主張できることになります。上の事例のように、円とドルを間違えた場合なんかはまさに重要な部分に勘違いがある場合と言え、まさに法律行為の要素に錯誤がある場合に該当します。
 しかし、ある程度重要な部分に勘違いがあるとしても、あまりにも表意者がドジな勘違いをしていた場合、相手方としては錯誤無効を主張されるのは納得いかないでしょう。ちなみに表意者のうっかりの度合いが甚だしいことを重過失といいます。具体例を挙げるとすると、すいかを買うつもりで間違ってりんごを買ったような場合です(明らかに色も大きさも異なるのに間違える人はよほどのドジです)。どうみても落ち度があるのは表意者(A)でしょうから、錯誤無効を認めるべきではないのです。
 以上からまとめると、法律行為の要素に錯誤がある場合には法律行為は無効となるが、表意者に重過失ある場合には無効の主張が出来ないということになります。

 これで、心裡留保、通謀虚偽表示、錯誤の3つをやりましたが、3つともある共通点があります。それはいずれも効果意思と表示行為の内容が不一致であることです。このような場合を意思の欠缺(けんけつ)と言います。

民法テキスト・参考書

ブログランキングに参加しています。よろしければ、下のクリックをお願いします。




にほんブログ村 資格ブログ 法律系資格へ




人気ブログランキングへ
ブログランキング

民法の意思表示の話を再開しましょう。

2.通謀虚偽表示(94条)
 上に挙げた心裡留保は、いわゆる嘘付きということでしたが、通謀虚偽表示は法律行為の当事者双方が示し合わせて(通謀して)嘘をついている場合です。
 具体例を挙げるとすると、時計屋は実際にはロレックスの時計をAさんには売っていないのに、二人で示し合わせて売ったことにする、と言った場合です。
 二人が示し合わせて嘘を言う必要がある事態なんかそもそもあるのか疑問に思うでしょう。しかし、実社会ではよくあることなんです。
 例えば、上の事例で言えば時計屋は大きな借金を抱えている。借金取りから毎日支払いの催促を受けている。ロレックスの時計を借金取りに見つかったら取り上げられてしまう。取り上げられないようにAに売ったことにしておく。まあ、このように財産隠しに利用するんですね。では、通謀虚偽表示に基づく法律行為(この場合売買)をどう扱ったらいいのでしょうか?
 売買の両当事者である時計屋もAも真に売買する意思(効果意思)がないため、売買を有効にして、代金を支払うことや時計を渡すことを法的に強制する必要はありません。
つまり通謀虚偽表示に基づく法律行為は原則として無効になります(94条1項)。
 しかしこれはあくまで原則であって、常に法律行為が無効になるとは限りません。では例外的に法律行為が有効になるのはどんな場合でしょうか?
 たとえば、時計屋からAに時計を売ったことに対外的になっているのをいいことに、Aが友人Bに時計をまた売り(転売)してしまう場合です。この場合、時計屋は「時計はAに売っていないから依然として自分のもの」と主張するでしょうし、Bは「Aから時計を買ったんだから時計は私のものと主張するでしょう。では、時計屋とBどちらの主張が認められるのでしょうか?
 ちなみに通謀虚偽表示に基づく法律行為の当事者は時計屋とAで、Bは通謀虚偽表示の当事者ではありません。このようなBを第三者といいます。
 結論から言いますと、Bが善意の場合に限ってBの主張が認められます(94条2項)。BがAB間の売買が通謀虚偽表示であると知らなければ、通謀虚偽表示をした者に責任を負わせるべきだからです。逆にBがAB間の売買が通謀虚偽表示であると知っていればBの主張を認めるべきでないからです。

 以上より通謀虚偽表示に基づく法律行為は原則無効だが、善意の第三者に対しては、無効を主張できないということになります。

 このように民法94条2項は通謀虚偽表示の善意の第三者を保護しているのですが、民法はこれ以外にも虚偽の権利関係を真実と信じた者を保護する規定を多く設けています(110条、192条などなど)。このような一般ルールを権利外観法理といいます。この言葉は早いうちに覚えておくと便利です。

民法テキスト・参考書








ブログランキングに参加しています。よろしければ、下のクリックをお願いします。

FC2ブログランキング

にほんブログ村 資格ブログ 法律系資格へ


人気ブログランキングへブログランキング
 前回は法律行為の形成過程について大枠を話しましたが、今回は法律行為の形成過程、特に意思表示にエラーがある場合の話です。
意思表示にエラーのある場合について、民法は下の5つのケースを規定しています。



心裡留保(民法93条)
 1つ目は心裡留保(しんりりゅうほ)です。効果意思がないのに、あえて表示行為をおこなった場合です。具体的には、Aさん(表意者)が時計を買う気がないのに時計屋(相手方)に買うと言ってしまったような場合です。
 二人は言い争いになるでしょう。時計屋(相手方)は「買うと言った以上は責任持って買え!(売買は有効)」と主張するでしょうし、Aさん(表意者)は「買う気がないんだから買わない(売買は無効)」と主張するでしょう。ではどう問題を解決しましょうか。
 Aはいわゆる嘘つきです。嘘つきな表意者よりも表示の相手方(この場合は時計屋)の主張を保護してやるべきです。A(表意者)の言ったことを信じた時計屋(相手方)のために、売買契約が成立したとすべきです。つまり原則として法律行為は有効になります。
 
 しかし、A(表意者)が買う気がないのに買うと嘘を言ったとしても、時計屋(相手方)がA(表意者)の嘘を知っていた場合はどうでしょうか?
具体的には、時計屋とAが友達同士で、表意者が冗談で「時計を買いたい」と言ってることを時計屋が知っているような場合です。
 ちなみに法律の世界では特定の事実を知っていることを悪意と言います。(逆に特定の事実を知らないことを善意といいます。)一般社会では意地悪な意図の事を悪意と言うのですが、法律の世界ではちょっと意味が違ってきます。
 
 買う気のないことを知っていた時計屋(相手方)、つまり悪意の時計屋(相手方)はどうなるのか?言うまでもなく、時計屋(相手方)を保護してやる必要性はないので、売買契約は無効になります。
 
 では、時計屋(相手方)がA(表意者)に買う意思がないことを知らなかった(つまり善意だった)けれど、うっかりしていて買う気がないことに気付かなかった(過失という)場合はどうなるのでしょうか?
 具体例を挙げるとするならば、A(表意者)に買う気がないことを注意していたら気付けたのにうっかりしていて気付かなかった場合です。
 この場合、買ってくれると信じた時計屋(相手方)を保護するか、A(表意者)の買う気がないという気持ちを保護すべきか、難しいですね。
 民法93条はこの場合、A(表意者)を保護して法律行為(この場合、時計の売買)を無効としています。

 以上をまとめると、心裡留保に基づいた法律行為は原則有効、相手方が悪意または有過失の場合は例外的に無効となります。

おすすめの法律書・参考書






 今日は法律行為における意思表示についてやっていきます。

 意思表示は民法の重要な分野ですので、申し訳ないですが、ローテーションを変更して三回連続民法をやっていきます。

 まず、法律行為とは何か?今の段階で厳密に理解する必要はありません。大ざっぱに言うと、人間の行為のうち、法律上意義ある行為のことと思ってもらったらいいです。例えば朝起きて歯を磨く行為や朝食を食べる行為は法律行為じゃないが(事実行為という)、コンビニで買い物する行為(売買契約)、一人暮らしをするために部屋を借りる行為(賃貸借契約)は、法律行為です。民法という法律の勉強をしてるんですから、法律と関係のない行為は重要じゃないし、法律に関連する行為は重要になるのは当然です。

 この法律行為の重要部分占めているのが意思表示です。法律行為は、動機効果意思表示意思表示行為の形成過程を経て成立します。こんな抽象的な用語並べても楽しくないでしょうから、わかりやすい具体例を挙げたいと思います。
 時計屋で彼女の誕生プレゼントのために時計を買ったと言う事例で考えるならば、「彼女の誕生プレゼントのために」という部分は動機です。時計屋でいい時計を見付け、「この時計買いたい」と心の中で思い欲することが効果意思です。そしていよいよ「時計屋の店員に『この時計を買う』と伝える意思をもつこと」は表示意思であり、実際に「この時計を買う」と店員に告げる行為は表示行為です。

 上のような形成過程に特に問題がなければ法律行為は有効に成立します。この過程のうち動機を除いた「効果意思表示意思→表示行為」の部分が意思表示にあたります。

 以上が意思表示についての大ざっぱな説明となります。次回は意思表示の形成過程になんらかの問題がある場合について論じたいと思います。

参考書や法律書の検索






 コメントをいただきました皆様、ありがとうございます。

>>ゆみぴさん
そのとおりです。雇い入れる前は自由です。この視点は労働法の視点ですね。

 労働法をよく勉強されてますね。
 憲法上は人権規定が適用されるか、されない場合に雇い入れを拒むことが違法かどうかが問われます。(前掲の通り判例はこの二点につきいずれも否定)。

 では、今後ともよろしくお願いします。



おすすめの100冊